りんご病(伝染性紅斑)
りんご病は空気感染でうつる病気です。
りんご病とはヒトパルボウイルスB19の感染でおこる病気で主に、空気感染でうつります。
2~12歳くらいに多く(4歳頃がピーク)、春~夏季(主に4、5月~9,10月頃に)を中心に、ほぼ4~6年ごとに流行しています。
不顕性感染(感染していても症状がない)も多く、軽くすむことも多いのですが、妊婦が罹患すると流産などの原因となります。
伝染性紅斑(リンゴ病)では、潜伏期は10~20日前後です。
一般的には軽くすみ、熱はあっても軽度のことが多いようです。
りんご病の症状
(1)左右の頬部(ほっぺた)の紅斑
左右の頬がりんごのように赤くなります。
数日~1週間ほど続きます。紅斑が鼻根部でつながり蝶が羽根を広げた形に見えることもあります。(蝶型紅斑)また、かゆみを伴うこともあります。大人が感染した場合は、頬部の紅斑は少ない傾向があります。
(2)腕や足の網目状(レース様)の紅斑
顔の赤みよりも少し遅れて、太ももや腕を中心に、レース様の赤い発疹が出ます。
発疹は、数日~1週間程度続き、かゆみを伴うこともあります。
(3)軽い風邪症状
紅斑がでる数日前に、軽いかぜ症状(咳、鼻汁、関節痛)が出ることもります。
ほっぺたの紅斑
腕のレース様の紅斑
りんご病の合併症
(1)関節炎
大人の患者さんの場合に多く、1~2日歩行困難になることもあります。
(2)貧血や血小板減少
血液検査でこれらの異常を示すことがあります。
(3)脳炎や紫斑病
りんご病の治療
特別な治療はありません。かゆみが強いときにかゆみ止めを飲むぐらいです。 感染後、約1週間が感染期間です。従って、発疹が出る頃には感染力はほとんどないので、元気であれば登校(登園)してもかまいません。
妊婦さんのりんご病には注意が必要!
妊婦さんが、罹患すると流産や死産、胎児水腫(胎児が重症の貧血を起こし、その結果、
全身のむくみや心不全を起こす)の原因となりますので要注意です。
リンゴ病の流行時期には、カゼ様患者には近づかないようにします。
大人のりんご病は合併症を伴うことがありますので、早めに皮膚科専門医にご相談ください。