冬の季節病、しもやけ(凍瘡)
しもやけチェックシート
□手や足が全体に赤く腫れている
□手足の指、手のひら、足の裏(ふち)に赤い発疹がある
□暖かいときはかゆくなり、寒いときは痛む
□手足の指が赤黒く変色している
□靴をはいたり、歩くときに痛みを感じる
治療
寒い環境で生じやすい肌のトラブルに、しもやけがあります。別名、凍瘡(とうそう)とも呼ばれ、ある体質を持つ人が比較的低温、およそ5℃前後で昼と夜との温度差が10℃内外の時に、皮膚の血行障害をきたしておこる皮膚病です。しもやけを起こしやすい体質というのは、家系によるものと考えられています。おもに手や足、耳たぶや鼻、頬に赤い発疹や腫れが生じ、かゆみや痛みを伴うのが特徴です。寒い時期に見られることから、冬の季節病とも言えるでしょう。
しもやけには二つのタイプがあります。
樽柿型
幼いお子さんによく見られるもので、指全体が赤紫に腫れ上がり、ゴムのような硬さになります。
多形滲出性紅斑型
麻の実の大きさからアーモンド位の大きさまでの、周りが鮮やかに赤くもりあがって、真ん中がやや引っ込んだ紅斑ができ、少しずつ広がってゆきます。このタイプのものは、冬から春に移り変わるころに多く見られるため、春期しもやけとも呼ばれます。
治療方法
治療は?
血行をよくするために、ビタミンEや、漢方の内服薬をのんでいただくほかに、近赤外線(スーパーライザー)を使用して血流の改善をはかります。 かゆみがあり、皮膚が赤みをおびている場合には、炎症を抑える目的でステロイド外用剤を用います。ステロイド外用剤はしもやけのように、かゆくてついかいてしまう皮膚炎などの肌トラブルに対し、すぐれた抗炎症作用を発揮してくれます。
日常生活対策
しもやけになりやすい人は予防が大切です。寒くなる前、晩秋のころから早めに手袋をはめ、靴下をはき、直接寒さにさらされないように気をつけましょう。少し大きめのウールがいいでしょう。湿って冷えるのが良くないので、ゴム長靴を長くはいているのも良くないようです。しもやけになる前に手足をマッサージしましょう。毎日5分前後、一日二回くらいマッサージして血の巡りをよくしておくことが大切です。 水仕事、雪遊びで手を濡らしたら、乾いた布でよく拭きましょう。濡らしたままにしておくこともしもやけには大敵です。
似ているほかの病気
凍瘡状エリテマトーデス、多形滲出性紅斑、サルコイドーシス、薬疹などがあります。大人の場合は特に、しもやけのように見えて、実は大きな病気が隠れていることもあります。気をつけましょう。
しもやけは、日常生活におおきな支障をきたします。とくに足先のかゆみは、靴をはいた状態ではかくこともできず、イライラし、勉強や仕事にも集中できません。顔や手にできると見た目も気になります。また大きな病気が隠れていることもありますのでなるべく早く皮膚科専門医を受診していただき治療を開始し、症状を抑えたいものです。
しもやけでお困りの方はきらり皮フ科クリニックにご相談ください。
症状(かゆみや痛みを伴った赤い発疹がでます)